String Quartet in F Major Op. 96 (American Quartet) Parts

12年のインターバルを経て、1893年夏、ドヴォルザークは再び弦楽四重奏に目を向けた。1892年秋からニューヨークで音楽監督を務めていた彼は、その夏をチェコからの移民が定住していたスピルヴィル（アイオワ州）で過ごした。美しい自然に囲まれた環境で、彼はこの型破りな弦楽四重奏曲をベートーヴェンの『牧歌』の伝統に則って、鳥の鳴き声の模倣に至るまで書き上げた。初演以来、リズムやメロディーの特徴は、ネイティブ・アメリカンやアフリカ系アメリカ人の民族音楽の影響を受けていることが指摘されており、やがてこの作品は「アメリカン・カルテット」と呼ばれるようになった。1955年以来初めて、この四重奏曲は再びウルテキスト版で出版される。
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